2021年4月28日発売のまんがグリム童話2021年6月号掲載の「声なきものの唄」61話についてネタバレをまとめました。
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[前回のあらすじ]
楼主の部屋を掃除している際に、不注意で高そうな茶器を割ってしまったイト。
それは見るからに高そうな茶器で、弁償などできるわけもありません。
イトが、なんとか隠さなくては、と思ったその時、チヌが楼主を探してやってきました。
イトが割れた茶器を持っていることに気づいたチヌ。
チヌは、隠そうとするイトを楼主の元へと連れて行きました。
イトが叱りつけられるその場に同席したチヌは、仙海ならば腕の良い職人を紹介してくれるのではないか、と言います。
そのチヌの言葉に楼主は同意し、イトの処遇はクマに任せてお説教はそれまでとなりました。
イトは自分を楼主の前へ突き出したチヌへの恨み節を述べますが、それを聞いたクマは、
チヌは大ごとにならないように、イトを思ってやってくれたのだ、失敗は隠すほどに大ごとになることを覚えておくように、
とイトに言い聞かせるのでしたー。
チヌは恵から自由廃業について教わっています。
家庭に収まるべき女性が外で働くことは恥であるとされていた時代、女は男よりも下、とする意識がまかり通ってしまっていました。
恵は、女の自分が男よりも役に立つことを証明するためにもどうにかしてチヌを自由廃業させたいのでしたー。
その頃、公三郎は、セツの離婚が成立したことをセツに伝えていました。
それを聞いたセツは泣いて喜び、そのまま公三郎は、身請けの日取りを決め、なんとセツのドレスまでオーダーしていたのです。
一方的に離婚された利一は何が起こったのかわからず、役所で職員を問い質します。
提出された書類を見た利一は暴れ回り、そのまま警察に捕まってしまいました。
利一が捕まるシナリオまで、全ては公三郎の計算のうちのようでしたー。
目次
「声なきものの唄」61話ネタバレ
チヌの生き別れの姉・お香は山中のあばら屋の女郎小屋、「うさぎ屋」で、最下層の女郎として過ごしています。
うさぎ屋へ来たての頃、セン姉がうさぎの頭を殴って殺す様子をみて以来、お香はうさぎ肉が食べられなくなってしまいました。
セン姉、スガ、女郎のツルとカメと共にうさぎ肉の鍋を囲んでいますが、お香はやはりその肉を食べることはできません。
そうこうしていると、仕事を終えた炭鉱夫達が女郎を買いにやってきました。
急いで食事を済ませたツルとカメは、男達を出迎えます。
大勢の炭鉱夫達の相手をするのは3人の女郎のみなので、ほとんどの男は順番待ちです。
待たされる炭鉱夫達は、先にうさぎ汁を出すように言い出しました。
そこへスガがうさぎ汁を持って行くと、新入りの炭鉱夫が、これで構わない、と言って、スガに手を出したのです。
その男に腕を掴まれた途端に声をあげて騒ぎ始めたスガ。
セン姉は、山刀を持ち出して、2度とスガに手を出さないように、うさぎ屋の女郎はツル、カメ、お香の3人のみで、
それが不服ならば町で高い妓を買うように、とその男に念を押します。
どうやらスガは、以前働いていた見世で下女をしていた際にひどい目に遭い、それ以来男が触ると大騒ぎをしてしまうようになったらしいのです。
日に当たりながらウトウトとしているお香。
暖かい日に当たり、お香は隠居の離れの縁側にいた時のことを思い出していました。
痩せこけて薄気味悪いお香を買おうとする男はなかなかいません。
しかし、その中の1人、矢吉がお香を買おうとしたその時、テツが、自分が先約だ、と言って、お香を連れて行ってしまいました。
川辺でテツに抱かれるお香。
ことが済んで支払いをしているとき、お香は、いつ自分を殺してくれるのか、とテツに尋ねます。
妙な女だ、と言うテツにお香は、そういう女だから好きなのだろう、と言ってテツに抱きつくのでした。
セン姉は、そんなお香とテツのやりとりを聞いていたようですー。
寝込んでしまったスガに代わってうさぎに餌をやっているお香。
いつかは食べられてしまうことも知らずに生かされているうさぎ達を見て、自分もうさぎ達と同じなのだ、と思ってしまいます。
するとそこへやってきたツルとカメ。
そこで、一撃で頭を殴ってうさぎを殺すセン姉の話になったのですが、どうやらそれが一番苦しまなくて済む方法なのだそうです。
それを聞いたお香は、これで自分もウサギ汁が食べられる、と言い出したのでした。
その時、お客が来た、と、ツルとカメが呼ばれ、セン姉は、なんとお香にもテツ以外のお客が来たのだ、と言います。
相手は、先日テツにお香を取られた矢吉です。
その後、炭鉱にて、矢吉はテツに、お香を買ったことを話しました。
それを聞いて激昂したテツは騒ぎを起こし、”下がり蜘蛛”と呼ばれる拷問を受けることになりました。
昔、見世から救い出した女郎と心中をしようとして自分だけが死にきれなかった過去を思い出しながら、テツは気絶してしまいます。
テツが受けた仕打ちを耳にしたお香。
テツのことを気の毒がるでもなく、もう客に揚がってくれなくなってしまうとなると寂しくなる、とだけ呟くのでしたー。
海神迎えのお祭りを目前に控え、東陽楼では料理の試し作りをしています。
海神迎えの祭りでは、各見世が娼妓手造りの祭り寿司を振る舞うのが慣わしなのですが、
6年に一度のお祭りなので、見世の妓は誰も覚えていません。
そんな中チヌは、お刺身のお造りだけは自信があるのだ、と言って、腕前を披露しています。
しかしその時、公三郎のことが頭をよぎり、手元が狂ったチヌは、手を切ってしまいました。
チヌの手当てをしてくれたトシは、お祭りの際に公三郎が早みどりの見受けをするらしい、という話を伝えてくれましたが、
チヌは、大丈夫だ、と言って、笑顔でトシに返すのでしたー。
一方のセツは、公三郎の昔の恋人を自分を比べてしまい、鬱状態になってしまっています。
思い詰めたセツは、公三郎からもらったドレスを泣きながら破いてしまったのです。
気を利かせたツネは、気晴らしにセツを外へ連れ出してくれました。
そのでがけに西海楼の楼主から声をかけられたセツ。
楼主は、利一は牢屋に入れられたのでセツの見受けの日までは出てこられないだろう、とセツに明かします。
それもこれもみんなセツのために公三郎が仕組んだことなのだ、と聞かされたセツ。
自分には何も話してくれなかった公三郎に、セツはショックを受けてしまいますー。
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「声なきものの唄」61話感想
チヌの生き別れの姉、お香の暮らしぶりが明らかになりました。
なんと壮絶な人生なのでしょう。
時代が時代とはいえ、なんとも苦しい気持ちになります。
一方で、裕福な人間に身請けされることになったセツも、それはそれで苦しみがあるようです。
女性は生きづらい生き物なのでしょうか。。。
次回の「声なきものの唄」62話が掲載されるまんがグリム童話2021年7月号は5月28日発売です。