2020年7月29日発売のまんがグリム童話9月号掲載の「声なきものの唄~
瀬戸内の女郎小屋~」についてネタバレをまとめました。
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目次
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【前回のあらすじ】
若水公三郎の悲しき恋の話を、若水家の家政頭であるお清から聞きました。
千鳥はその過去を知っていましたが、亡き恋人寿子の顔までは知らなかったのです。
西海楼の早みどり(セツ)は寿子にうりふたつでした。
若様がなぜ千鳥を捨て、早みどりを選んでしまったのかようやく理解できたのです。
若様への思いにけりをつけ始めた一方、恵の影響を受け始める千鳥です。
「なぜ女は身を売ることしかできないのか」
千鳥は疑問を抱くようになりました。
声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋53話ネタバレ!
早みどり(セツ)の元夫利一が飲んだくれているところに声をかけたのは久米でした。
久米は酒を飲みかわしながら、矢津の若様など知らないふりをして話を聞き出します。
元夫から話を聞いた後日、久米は若水邸へ調査の報告へ行きました。
久米は組の仕事をこなしながら、若様の依頼で千鳥の姉の所在を調べていました。
世間話をしながら、公三郎の世話をするお清がよそよそしいことに気付きます。
「千鳥大夫の姉サヨリさんについて、少し報告しておきたいことがありまして。
聞いた話では若様は千鳥大夫をお捨てになったとか。このまま続けてええですか」
千鳥を見捨てたなら、姉サヨリの調査を続行すべきか確認したいようでした。
「チヌちゃんのお姉さんを発見できたら、彼女への罪ほろぼしになりますから」
その言葉に、若様は本当に千鳥から早みどりへ心変わりしたことに気付きます。
「僕は今や女をあっさり捨てる男として悪者扱いですよ。お清にもね」
公三郎は自嘲気味に笑います。
「理性でもどうにもならんから惚れるゆうんです。しかたねぇことや」
久米は理解ある言葉を言います。
「若様は千鳥太夫を女郎とは思っておらんでしょ。本名のチヌで呼んどりましたし。
ひとりの人間として守ってやらなければいかん娘やと。自分のことは案外わからんです」
久米もまたどこか自嘲気味に言います。
「姉のサヨリさんですが、どうしようもないチンピラに心当たりがあるらしくてね。
締めあげたら、四国へ売られたそうで。どうも精神的におかしくなっとるみたいです」
一方、矢津遊郭の東陽楼では今夜も女郎たちが男に買われるのを待っていました。
千鳥も二番手の太夫として店に出ます。
千鳥太夫を巡って5人の男が争っていると評判の千鳥は、噂でもちきりです。
そのひとりである岸は鼻高々で店にあがり、千鳥と会います。
「千鳥、後藤田と温泉行ったそうやな。もっとええもんやるで。何でも言うてみい」
「へぇ。そんならお聞きしやす。なして女は身を売っていかねばならんのでしょう?」
それは身を売る女しか見たことのない千鳥にとって、素朴な疑問でした。
脇で控えていた婆に、こってり叱られる千鳥でした。
岸は売れない女郎たちに千鳥が同情していると思って、悪い気はしなかったようです。
岸に身を任せながら、なぜ女は体を売るしかないのか、と考えるのでした。
翌日、千鳥は遊郭への出入りを許されている恵をみかけ、声をかけます。
「聞きましたよ。五人の旦那候補がいるとか。かぐや姫みたいですね」
千鳥はお付きの美緒に、お菓子を買ってくるように言って外に出しました。
「恵さん、あんたは救世軍の一員ですやろ?」
唐突な問いかけに恵は、「なぜそれを知って……」と口走ってしまいます。
「やっぱりそうなんやね。この前集会所に入っていかれるところを見かけましたもんで」
少し頭の悪い女と千鳥のことを思っていた恵は、油断していたのでした。
「お願いがあるんや。うちに世の中の教えてほしいんよ。なぜ女は身を売るのか。
誰も答えてくれんけん、恵さんに教えてほしい」
「千鳥さん、私嬉しいですわ!よう気付いてくれました。本はダメです。新聞も。
遊郭ではね、女に芸は覚えさせても新聞や知的な本は読ませんのです。それはなぜか。
女に余計な知恵を身に付けさせんためですよ。扱いにくくなりますからね」
それは千鳥にとって全く知らない話でした。
「千鳥さん、御自分の借金がどれくらいあって、毎月の返済はいくらか知ってます?
算術を知らん女郎も多いから簡単に騙されるんです。算術を学んだほうがええですよ。
お勉強は私が手紙を書きますから、覚えたら燃やしてください、見つからんように」
恵は千鳥を自由廃業させられたら、救世軍の大きな宣伝になると考えたのです。
その頃、公三郎は今日も早みどりのところへ出向いていました。
公三郎に手渡された細工箱を開けようとしますが、開けられません。
「若様、いじわるなさってるやろ?これ開かんもん!」
早みどりの可愛らしい仕草に、公三郎は笑います。
「そんなふうに自然に笑って怒っておくれ」
公三郎の手引きで細工箱を開けた早みどりは、中から真珠の指輪を発見します。
「真珠だよ。君に似合うと思ってね。おツネ、彼女によく似合うだろ?」
公三郎は早みどりのためにおツネという女中までつけてくれていました。
身の回りのことを全ておツネにしてもらい、まさにお姫様のような扱いでした。
新しい着物を着せてもらい、「きれいだ」と言われた早みどりは顔を赤くします。
(不安に思うこともあるけど、うちは若様を信じよう)
早みどりは真珠の指輪を見ながら、思うのでした。
しかし元夫の板倉利一が東陽楼の楼主のところへ来ているのを目撃してしまいます。
「また借金かい?板倉さん」「へへ、若様がおるからわしも安泰じゃ」
元夫利一は早みどりにさらに借金させる形で、自分の借金を払わせていたのです。
早みどりが稼いでも、若様に大事にされている限り、本当の自由はないのでした。
「おっかぁも寝たきりになってしまったけん。お金がいるんや、セツ……」
若様も利用され、それでも若様から離れられない現実に打ちのめされるのでした。
東陽楼では千鳥が芸事の習得に燃えていました。
そんな中でも千鳥は恵と会って、手紙を通して勉強していました。
恵を通して女郎の悲しい現実を、少しずつ知っていく千鳥でした。
お菓子を買ってくるという理由で側を離された美緒は、やけ食いしていました。
「こぉら!隠れて物を食いおって!」
からかっておどかしてきたのは、後藤田でした。
「千鳥にちょいと手土産だけ渡そうと思って来たんや。彼女はどうや?」
「姐さんなら芸事に勉強にと頑張られてます。暇になりたくなぇみたいですわ」
「後藤田様、早く姐さんの旦那になって若様のこと忘れさせてくださいな!」
美緒の大人びた発言に、たじろぐ後藤田でした。
千鳥の部屋へ行くと、疲れてうたた寝をしていました。
その目には涙が流れ、彼女の傷を思った後藤田は土産だけ置いて去っていきました。
後藤田が料亭で商売相手に接待をしていると、美しく装った早みどりがいました。
それを見た後藤田は、泣きながら寝ている千鳥を思い出してしまいます。
「ええ身分ですのう、ますます別嬪さんになられて」
早みどりは後藤田を覚えていないようで、不思議そうな顔をしています。
「手切れの式の時に会っとりますよ」「し、失礼致しました」
後藤田は遠慮なく早みどりに言います。
「女郎の幸せは別の女を犠牲にしてなりたつもんやな。あんたも気の毒な女やし」
意味がわからない早みどりは、頭をかしげます。
「若様に聞いてみるとええ。寿子さんにうりふたつな女手に入れて満足か?と」
身代わりであることを後藤田によって暴露され、早みどりの心の箱が開き始めました。
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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋53話感想!
敬愛していた若様を失ったことで、皮肉にも女郎の現実を知ることになる千鳥です。
女郎たちは学校の勉強のようなことは、一切教えてもらえなかったのでしょう。
女が余計な知恵をつければ男にとって不利益になるから、という魂胆を感じます。
若様を心の奥底で想いながらも、現実を知り、生きていこうとする千鳥が健気です。
次回の声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋が掲載されるまんがグリム童話10月号は
8月29日発売です。