こんにちは。2019年6月10日発売の週刊少年ジャンプより、アクタージュ【scene68】を読みましたのでご紹介します。
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67話では、舞台〝羅刹女〟の読み合わせで、ハリウッド俳優の王賀美と向かい合う夜凪景は、王賀美の演技に圧倒され、自分の演技を、見失ってしまいます。自分の実力不足を痛感した夜凪は、悔しい気持ちしかありません。
さらに演出家が黒山ではないと知った王賀美は文句を言い始めました。夜凪は言います。「王賀美さん、3日時間を頂戴!黒山さんのことなんて私が忘れさせてあげるわ」
目次
アクタージュ【68話】最新話ネタバレあらすじ
「黒山を忘れさせる?傲慢だな新宿ガール」王賀美は黒山墨字なしでは夜凪のことを共演者に相応しくないという考えを変えるつもりはなさそうです。
同時刻、サイド〝乙〟の読み合わせの部屋では、真っ暗な部屋の中心にロウソクが置かれています。
「あの…これは?」出演者の1人が演出家の黒山に尋ねます。
「ムード作りだよ」その言葉を聞いた阿良也は反応を見せます。
「ああ、〝火焔山〟か」これは羅刹女の住む炎の山、火焔山をイメージするための演出でした。
「ざっと通しでやって見せてくれ」黒山は読み合わせを始めるよう促します。黒山は考えていました。
阿良也の芝居は知っているから想定できる、問題なのは百城千世子だと。
時は数日前に遡り、阿良也と千世子が舞台の顔合わせで共演することを知った日。2人は吉野家で牛丼を食べています。
「私は王賀美さんを目指して育てられたから…」千世子は言いました。
王賀美はかつて千世子のいるスターズに在籍していましたが、スターズを辞めてハリウッドに進出します。
その後、社長が天才を作ろうとしたのが千世子でした。
「あれは目指してどうこうなるものじゃないよ。偶然の産物、奇跡と言ってもいい」阿良也は返します。
「だから私は王賀美さんの偽物なの」
「おれは足を引っ張られるのはごめんだ。偽物が本物にどう挑む?」
容赦ない言葉をかける阿良也。
「孫悟空は変身するよね?」急に話を変える千世子。
劇中の孫悟空は自分の姿を自在に変えることができ、虫に姿を変えた孫悟空が羅刹女の体内に侵入、腹の中で暴れまわるというシーンもあります。
「ああ、動物から妖怪まで何にでも化ける。俺にピッタリの役だ。」
阿良也は感情移入する事でその姿を演じきる天才です。
夜凪も同じような能力を持っていました。2人とも自分の体験をリアルに演技に投影する事が出来るのです。
「話が見えないな、さっきから」阿良也は様子のおかしい千世子に疑問を持ちました。
「私はあなた達に出会えて良かった」千世子はそう言い、卵を手に取ると殻ごと口に含みます…。
焦る阿良也。「おい!百城!!」場面は現在に戻り、読み合わせを行う一同。
「この猿め!私の中に入っているのね!」悟空が虫になり腹に入るシーンの読み合わせに入っています。
「うっ…ぐっ」苦しむ千世子。
「千世子さん大丈夫ですか?」共演者の1人が思わず声を掛けます。
「おい止めんな、芝居だ」黒山はそれを制止しました。
本当にこれが芝居?と共演者たちは驚きを隠せません。
「経験から芝居を作る…メソッド演技…」黒山でさえ目を見開いています。それは夜凪や阿良也が持っているもの…。
黒山はスターズの社長、星アリサから頼まれていました。「千世子をどうか…」メソッド演技は諸刃の剣。
役に入り込み過ぎると自分が何者か分からなくなってしまいます。入り込み過ぎたことによって女優生命を奪われた女優、それが星アリサでした。
「本当にいいんだな?」黒山は千世子に尋ねます。
「うん、勝てるなら…」
アクタージュ【68話】を読んだ感想
夜凪の成長を描く回になると思っていましたが、今回は千世子の成長を見せる回でした。阿良也と夜凪が共演し、話題となった舞台〝銀河鉄道の夜〟では、メソッド演技を持つ2人の組み合わせが舞台を盛り上げました。
百城の成長により、今回の〝羅刹女〟でもメソッド演技を持つ2人が共演することになります。これは、夜凪景が前回の自分を越えなければこの2人には勝てないという作者のメッセージだと思います。
強烈なカリスマ性を持つ自己中心的なハリウッド俳優を上手く使いこなし、どういうふうに阿良也と千世子に勝つのか楽しみです。
アクタージュ【69話】を考察
千世子にメソッド演技を使わせるのは予想外でした。今まではそれをしない事が千世子の凄さだということが描かれていたからです。
自分を殺して他を演じきるかつての千世子と、自分の経験から演技を作り上げる夜凪は正反対の存在だと描かれてきましたが、千世子を夜凪に近付けて来ました。
ただ、それでは現在の夜凪に追いついただけなので、今回の舞台も夜凪側のサイド〝甲〟が好評価になると予想します。
夜凪の成長としてはメソッド演技の更に上を手にすると思います。それのヒントは王賀美が持っており、もしかしたら王賀美のカリスマ性まで取り込んでしまうのかもしれません。
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