2022年4月28日発売のまんがグリム童話2022年6月号掲載「金瓶梅」232話についてネタバレです。
目次
金瓶梅232話ネタバレ
周家本宅にいる菊軒は周宣から、用事が済んだら金哥の顔を見に来るようにと母の伝言を伝えられました。
このところ金哥の顔を見ていなかったことを思い出した菊軒は、これから行くと話しました。
その頃、春梅は周忠と車で移動しながら、刺客を送ったのは誰なのか、正体が知りたいと尋ねていました。
しかし周忠は自分たちに任せてほしいと答え、正体を明かそうとしません。
春梅がそれは相手が東の方だからかと問いかけると、周忠は何も答えず沈黙しました。
春梅は跡継ぎを産んだ自分への東の方の憤懣を晴らすために、富葉が刺客を使って金哥を襲わせたのではないかと、自分の考えを述べます。
刺客は失敗し激怒した義両親が金哥を連れて本宅へ。
これにより金哥の安全は保障されるので周忠には好都合です。
すると周忠は春梅の望みが東の方への報復なら、自分がやると言い出し、春梅は驚きます。
さらに周忠は、責任は富葉の娘である初葉にとらせ、春梅の御前で気が済むまで拷問すると提案。
それでも許せないなら、そこに双葉も加えてはどうかという周忠ですが、春梅は報復など望んでいないと声を荒げます。
そんな彼女に周忠は、初めから見れば今回の原因は奥方同士の痴話喧嘩の成れの果てなので、そんなものに菊軒と金哥を巻き込まないでほしいと険しい表情で告げました。
春梅は周忠に自分の話を聞く意志が全くないことが分かったと不満げに言い、車を出て歩いて去っていきました。
そんな彼女を見つめ、ため息をつく周忠。
春梅は東の方だけが相手だと思っているものの、もっと厄介な存在が後ろにいることを周忠は知っていました。
その頃、周家本宅では菊軒が久しぶりに金哥と対面していました。
周宣は金哥をきちんと抱けるようになったようで、金哥がとても懐いている様子。
そして菊軒も金哥を笑顔で抱こうとしますが、金哥は菊軒に抱かれるのを嫌がって泣き出しました。
周宣の腕に戻ると金哥はピタッと泣き止み、その姿を見て菊軒はショックを受けます。
そこへ母がやってきて、薄情なところがそっくりだとつぶやきます。
菊軒は彼女に挨拶すると、金哥に寂しそうに手を振って出ていきました。
一方、李巧は科挙に受かることがきっと供養になるはずだと考え、割符を持って隠徳寺に向かいました。
そんな中、周家の西の棟に春梅が戻ってきました。
すると柱の影から、春梅の様子を窺っている者がおり、春梅は東の棟に知らせるのだろうと感じます。
周忠に言われたことに対しての怒りが再び湧き上がってきた春梅は、東の棟へと向かいました。
そして春梅は部屋に入るなり、いきなり富葉の頬を平手打ちしました。
今回のことを全部知っているという春梅の言葉に驚く富葉。
さらに春梅は于英の頬も叩き、于英は怒り出します。
そんな彼女に、自分のことをお気に召さないのなら殴り返せばいい、自分も東の方のことを気に入らないと言い放つ春梅。
すると于英は春梅の頬を両手で引っ掻きます。
富葉が止めに入ろうとしますが、春梅は痴話喧嘩だから自分たちに触らないでと叫び、于英と掴み合いの喧嘩を始めました。
春梅は心の中で周忠に、痴話喧嘩ってこういうものでしょと語りかけました。
一方、菊軒は李巧の家に向かいましたが、そこに李巧はいませんでした。
村人は李巧なら科挙を受けると出て行ったので戻らないと教え、どこへ行ったかは分からないと話します。
菊軒はもっと早く来ておけばよかったと後悔しました。
その後、菊軒が周家に戻ると、東の方と西の方が掴み合いの喧嘩をしたのだと知らされます。
富葉は菊軒に先に手を出したのは春梅の方だと訴え、于英は一方的に殴られて今寝込んでいると話します。
菊軒は春梅が理由もなしに殴るとは思えないと感じながら、後で于英の見舞いに行くと言いますが、富葉は彼の顔を見たら于英はますます錯乱すると感じ、断りました。
それから菊軒が春梅の元へ向かうと、彼女は顔に派手な引っかき傷を作っており、菊軒は思わずギョッとします。
菊軒が喧嘩の理由を尋ねると、春梅は周忠のせいだと答えます。
春梅は金哥に一刻でも会えるようお願いするつもりだったようですが、周忠に奥方同士の痴話喧嘩の成れの果てと一蹴されたのだと説明します。
さらに菊軒になぜ于英との喧嘩の原因がそれなのだと聞かれた春梅は、金哥を襲わせたのは東の方だと話しました。
今朝春梅が李巧の家を尋ねたところ、糖人売りの刺客としての報酬が李巧の科挙への受験の世話だと分かったらしく、李巧は割符を渡され、隠徳寺に行くよう言われたようです。
これがその割符の絵図だと春梅が見せると、菊軒が驚いたような表情をしながら、周忠がこれ以上詮索するなといった意味が分かったとつぶやきます。
さらに春梅は東の方への報復など望んでおらず、金哥を取り返せともいわないので、どうか金哥と会える機会だけでも作ってほしいと菊軒に頼みます。
すると菊軒は今日、本宅で久しぶりに金哥に会ってきたのだと語り始めます。
たった数日なのに金哥は少し大きくなっており、一緒にいる周宣のことは覚えていて自分のことは忘れていたのが寂しかったらしく、自分がこんな風に感じる日が来るとは思わなかったという菊軒。
そのため、春梅が金哥に会いたい気持ちはよく分かるので、自分が周忠と交渉すると告げます。
そして菊軒は必ず金哥に会える約束をとりつけるので、かわりにもう刺客など送らせないから糖人売りの件はこれきりで忘れてほしいと頼みました。
春梅はそれを了承し、菊軒はホッとしながら、早速周忠の元に向かいました。
しかし春梅は内心菊軒が明らかにあの文様を知っていたことが、引っかかっていました。
周忠が自分を止めたのは、菊軒を妻同士の争いで煩わせたくなかったからだと思っていた春梅ですが、先ほど菊軒は文様を見て、周忠がこれ以上詮索するなという意味が分かったと話していたのです。
しかし春梅は東の方を表すであろう文様を今まで見たことがなく、双葉すら知りませんでした。
そして春梅は東の方の後ろに誰かおり、それがこの文様の持ち主で金哥に刺客を送るほど自分を恨んでいると考えます。
しかもそれは菊軒には思い当たる人物だと、春梅は推測しました。
その後、菊軒は周忠の元を訪れました。
菊軒は周忠に春梅から糖人売りの身内が持っていた割符の文様を見せられたことを伝え、動いたのは鮑家かと問いかけます。
すると周忠は「はい」と答えました。
菊軒が刺客を送ったのは東の方の実母である鮑夏魚だろうと指摘すると、周忠は鮑家は周家にとって大事な裏方だと語り始めます。
鮑家はとても有能なのですが、ただ一つ欠点が当主が一人娘の夏魚に恐ろしく甘いことなのだとか。
周忠は鮑家との縁欲しさに菊軒と東の方の結婚を取り決めたことを悔やんでいるようです。
しかし菊軒は春梅と、二度と金哥に刺客を送らせないと約束したので、夏魚に会わねばならないと話します。
周忠は交渉ごとに長けている自分が行くと言いますが、春梅と約束したので自分が行くと言い張る菊軒。
万が一交渉が決裂した時は、鮑家との争いごとになるかもしれないと反対する周忠ですが、菊軒は頑なに自分が行くと譲りません。
さらに菊軒は安全が確保されたら、周忠を説得して春梅と金哥を一刻だけでも会いに通わせることを約束したことも伝えます。
それを聞いた周忠は、金哥と会えるよう義父を説得するため、夏魚との交渉を自分に譲ってほしいと提案しました。
すると菊軒はようやく折れて、それを承諾しました。
その後、周忠は隠徳寺に向かいました。
しかし夏魚はお直ししているらしく、まだ会えないとのこと。
そのため鮑家の他の者が用件を聞いてくれることになりましたが、廊下には李巧のものと思われる、血だらけの服が置いてありました。
後日、周忠が春梅に義父が金哥に会うことを許してくれたと伝えに来ました。
春梅は安堵し、彼に感謝しました。
周忠は春梅について、気立ても良く聡明ではあるものの、意志がありすぎると感じていました。
周家の女人は自分の意志を持たずに、こちらの言うことを受け入れるだけのお飾りでいいのだと考える周忠。
そのうち春梅が周家を中から牛耳ろうと野心を抱くかもしれないので、今のうちに何か手を打たなければならないと周忠は危機感を抱くのでした。
金瓶梅232話感想
春梅は金哥と会えるようになりましたが、波乱の予感もしますね。
これからどうなっていくのでしょうか?
次回の「金瓶梅」233話が掲載されるまんがグリム童話2022年7月号は5月27日発売です。