声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~42話ネタバレと感想! | 放課後マンガ

【月刊まんがグリム童話】9月号(7月29日発売)「声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~」の第42話を読みましたので、ネタバレと感想を書きました。

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~ 第42話ネタバレ!

東陽楼の二枚目(その遊郭で№2の女郎)千鳥太夫こと本名安藤チヌは、身売りされた時に生き別れになった姉、安藤サヨリを探していました。

チヌは旦那(恋人のような存在)の公三郎に頼んで、サヨリを競りで買い取った男である瀬島を探し出してもらいました。

瀬島に逃げられないように遊郭に呼び出し、たっぷりともてなした後、チヌは瀬島に姉サヨリのことを尋ねました。

瀬島は全てを思い出したのか、大笑いしました。

「思い出したわ、あん時の子ォか。あん時のチンケなガキが東陽楼の二枚目とは…おめぇはよみ損なった」

瀬島はチヌが東陽楼の二枚目になるとは、全く想像していなかったのです。

しかし瀬島は楼主や旦那の協力があったから東陽楼の二枚目になれた、ということを見抜いていました。

状況を察した瀬島は、楼主に「どういうわけでっしゃろ?」と尋ねます。

楼主は千鳥(チヌ)が姉サヨリの行方を知りたいというから、一席用意してやったまでと言いました。

チヌの旦那である公三郎が笑顔で説明します。

女郎を売り買いすることを生業としている瀬島に女郎のことを聞きたいなら、お互い時間のムダにならないようにしたのです、と公三郎は言いました。

瀬島は「これはつまり贅を尽くしたおどしやな」と気付きました。

瀬島はチヌの姉サヨリのことを語り始めます。

「女を作り変えるにゃあ、ふたつの方法がある。うんと痛めつけるか、うんと贅沢させるかや。サヨリ、あれは贅沢に慣れきってみごとな女郎に仕上がりました」

チヌの優しかった姉サヨリは、瀬島の手練手管によって、どんな男も魅了してやまない女に仕立てあげられていました。

サヨリは「お香」という名に名前を変えられ、お金持ちの老人専用の高級妾として送られたというのです。

「死に神お香」という名で呼ばれるほど、お香は数々の金持ち老人を虜にし、死へと追いやっていました。

しかしある時、お香(サヨリ)は妊娠してしまいます。

堕胎しか道がなかったため、瀬島はヤブ医者に無理やり処置をさせます。

手術が原因で体がボロボロになったお香は、瀬島の手によって最下層の女郎へと堕とされていました。

全てを聞いたチヌは、瀬島の顔を叩き、殴り倒そうとします。

制止され泣き崩れるチヌに瀬島は言います。

「わしは何か悪いコトしましたろうか?」

女の売り買いは国も認めている商売や、商品である女を手入れして手当てもするし捨てることだってある、それの何が悪いことか?と瀬島は言うのです。

言い返せず、悔しがって泣くチヌを公三郎が慰めます。

そこにチヌの姉のような存在である巴太夫がお酒を勧めながら、話し始めます。

お香が高級妾となって何年も稼いだのに借金が返済できないのは、どういうことでしょう?

巴大夫はやんわり問います。

巴大夫は気づいていたのです、瀬島はお香にあびるほどの贅沢をさせ、そのお金を全部お香に背負わせていたことを。

どんどん前借りをさせて女を縛り付ける鎖とすることを、瀬島は平然とやっていたのです。

巴太夫に魂胆を見抜かれた瀬島は、早々に退散してしまいます。

チヌは瀬島のやったことは罪にならないのか?と公三郎に聞きます。

「人を変えてしまうのは、法では罰せられないんだよ、チヌちゃん」

さらに泣くチヌを公三郎は優しくなぐさめるのでした。

巴大夫は瀬島を懲らしめてやりたいと思い追いかけますが、どうにもできません。

そこに久米という黒川組の親分が「あの男始末したりましょか?」と問うてきます。

巴大夫は笑って断りますが、本音は瀬島のような男には恨み辛みは山ほどありますといいます。

久米はそれでいいんです、女が瀬島みたいな仕事の男に惚れたら終わりですから、と意味深な言葉をいいます。

場面は一転して、烏川新地というところに変わります。

そこで最下層の女郎として働いていたお香は、ここでも数々の男を魅了していました。

とある客が「セジマ」のことを知っている、というと、それに飛びつくお香。

お香にとって瀬島は特別な人だったのです。

「うちはもうふるさとに帰りたいとは思わねぇ。ただあの人(瀬島)のところへ帰りたいだけ」お香(サヨリ)は瀬島を慕っていたのです。

柳という男はお香に夢中になるあまり、お金を盗んだり人から奪い取ったりしてお金を用意し、お香を身請けしようとしていました。

お金を用意してお香のいる女郎小屋や走ってきた柳でしたが、お香は別の男と逃げていました。

お香は瀬島のことを知っているという客の話を鵜呑みにして、その客と一緒に逃げていってしまったのです。

茫然とする柳。そのまま倒れてしまいます。

矢島は盗んだ賭場の男によって切り殺されてしまいました。

女郎小屋の女将は柳に同情することもなく、「店を汚しやがって」と言い捨てるのでした。

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~第42話感想!

娼婦となって苦労しつつも、優しさや朗らかさを失わないチヌに対し、娼婦を売り買いする男に惚れてしまった姉のサヨリ。

運命は姉妹を残酷に変えてしまいました。

瀬島は確かに酷い男ですが、罪にできないところが悔しいです。

姉を救って再会することを望むチヌですが、果たして姉のサヨリは喜ぶのでしょうか?

2人の姉妹の運命がどうなるのか楽しみです!

次号第44話(月刊グリム童話10月号)は8月29日発売です!

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