2022年3月19日発売の週刊少年ジャンプ16号掲載の「逃げ上手の若君」のネタバレについてまとめました。
【前回のあらすじ】
帝殺しを計画する泰家でしたが、頼重にはその計画が失敗する未来が見えていました。
しかしその計画により京が大混乱に陥れば、大戦の合図となります。
そのため時行たちの任務は計画失敗後に泰家を連れて、すぐに信濃に逃げ帰り、戦闘行動を開始すること。
そこで泰家を無事に逃がすべく、逃走経路を下見することにした時行たちは、日本全国に武名がとどろく軍神・楠木正成と偶然遭遇します。
時行は正体がバレると危険が及ぶと分かっていながらも、弱者が強者に勝つ秘訣が知りたいと楠木にアドバイスを求めました。
目次
逃げ上手の若君55話ネタバレ
郎党たちが外で待つ中、楠木正成邸に入っていった時行。
しかし楠木はまかないのご飯をつまみ食いしようとして、妻に見つかり、怒られていました。
さらに妻にこの子は誰かと、時行のことを聞かれた楠木は、時行の腕を引っ張って広い屋敷の中を逃げ出しました。
そして中庭にやってきた楠木は弱者が強者に勝つ方法を知りたいと言った時行に、試しに自分と手合わせしようと提案します。
最も勝てると思う技で勝負すればいいという楠木。
そこで時行は剣を取り出して、吹雪から教えられた構えをしました。
それを見た楠木は、その技を誰から教わったのかと問いかけます。
時行が片目が隠れた郎党だ、自分に合った色々な技を授けてくれるのだと答えると、いい師だと返す楠木。
楠木が挙兵して百倍の鎌倉軍と対峙した時は、味方の兵は寄せ集めの素人ばかりで、剣術を教える師すら事欠く始末だったのだとか。
それではどうやって勝ったか、お見せしようと言いながら、楠木は時行に剣を振り上げました。
時行はそれを躱しながら、楠木の手首を切ろうとします。
しかし楠木はおにぎりでそれを防ぎました。
楠木は時行が構えから逃げながらの動脈斬りをすると察しがついていたようです。
つまり動脈に届くのを防ぎさえすればいいので、少し固い強飯のおにぎりでも十分盾になるとのこと。
時行はまさか刀の勝負で握り飯を使われるとはと思わず少し拗ねていますが、楠木はそう思う時点で君は逃げ下手だ、刀で勝つことに囚われていると指摘します。
刀で勝つことに囚われれば、刀が強い者しか勝てません。
矢で勝つことに囚われれば、優れた弓取りを揃えた側しか勝てないのです。
弱者が強者に勝つ秘訣は固定観念という囚われの檻から逃げることだと語る楠木。
刀が満足に使えなくとも丸太をくりぬき、籠城のための雨水を蓄えたり、油をまいて橋を燃やすことはできます。
戦闘のための兵や武器、筋力や技術は、わずか一瞬発揮できれば百倍の敵にも勝てるのです。
常識、伝統、美学、成功体験など、そういう檻に囚われた者は固く強いものの、檻の隙間を突かれると逃げ道がなく、とことん脆いので、弱者は檻にとらわれることなく、卑怯や臆病と言われようが自信を持って逃げるべきだと語る楠木。
逃げることは生きること、それが楠木の信念だと告げます。
その話を聞いた時行は逃げる自信が湧いたと楠木に感謝します。
すると楠木は良いものをあげようと、時行を自分の部屋へ案内しました。
かなり散らかっている部屋から楠木が取り出したのは、紙の束でした。
それは帝から執筆を命じられた記録書らしく、提出した物の下書きのようです。
先の戦でどのような軍略で楠木が戦ったかが、全て記されているのだとか。
ただしそれは誰にも見せてはならないという楠木。
逃げ好きのための軍略なので、逃げを理解しない者が読めば誤用を招くようです。
逃げを愛する同志を信じてそれを託すという楠木に、時行は満面の笑みでお礼を言いました。
それから時行は楠木に別れを告げて、郎党たちの元へ戻ります。
その直後、楠木の元に息子の多聞丸がやってきて、留守の間に尊氏から使者がやってきて、明後日の宴席は武者所へ行く用事ができたため到着が遅れて戌の刻ほどになるらしいと報告します。
時行たちは門の外で、その話を偶然耳にしてしまいました。
つまり尊氏が通る時間も経路も知り、尊氏を殺す千載一遇の好機が訪れたのです。
そのため吹雪は、天下を目指すならこのチャンスを逃すべきではないと時行に告げるのでした。
逃げ上手の若君55話感想
時行に思わぬチャンスが舞い込んできました。
上手くいくのか不安しかありませんが、次回は尊氏暗殺計画が始動するようです。
どんな計画になるのでしょうか?
次回の逃げ上手の若君56話が掲載される週刊少年ジャンプ17号は3月28日に発売されます。