グランドジャンプめちゃで連載中の「奇習愛」についてネタバレをまとめました。
【前回のあらすじ】
いつも男のセフレになり、捨てられるばかりの栞里。
今のセフレも栞里を旅行に誘い、彼女と結婚するなどと言い出します。
独身最後の思い出にと、変態の集まる秘境に連れて来られ…?
奇習愛9話ネタバレ!
美大生同士の牡丹と伸二は、互いのヌードをデッサンに書き合うことが良くありました。
絵を描く事と、互いの存在無しでは生きていけないかった二人。
才能ある自分達はいずれ特別な何かになると信じていましたが、自分が凡人であると先に気付いたのは牡丹の方でした。
25になる頃、伸二と変わらず過ごしていた牡丹ですが、伸二は絵を続け、牡丹は普通に働くことを選んでいました。
いつまでも絵だけで食べていこうとする伸二を見限り、二人で住んでいた家を出て行った牡丹。
大人になるのも枯れるのも、女の方が早いから仕方ない事だと、理解していました。
やがて牡丹は結婚してうちの旅館を一緒に継いでくれないか、と学にプロポーズをされ、それを了承します。
懐かしい画材を捨て、部屋の中に落ちていた伸二が書いた裸のデッサンを見つける牡丹。
これくらいは持っていくか、と大事に仕舞い込むと同時に、もう一生絵を描くことも無いのだろうと感じます。
学の実家に行くと、土地柄結婚式は行わない、その代わりに結婚の儀がある、と通達されます。
驚くかもしれないけど、と渡されたのは男女が睦み合う絵でした。
様々な手法で描かれていますが、皆この家で夫婦になった人々の絵です。
この土地では昔から、先祖代々の婚礼の儀として新婚初夜を絵にしたためてもらうのが決まりでした。
新婚初夜専属画家というプロの人々が、プライバシー厳守の上で描いてくれるのだと学も話します。
驚きつつも、自分達のセックスが第三者にどんなふうに映り、どんなふうに描かれるのか期待もあり、了承する牡丹。
そして遂に新婚初夜を迎え、学と二人で画家を待ちます。
初夜といっても学と婚前交渉などいくらもしていますが、学とのセックスは淡白で濡れにくいのが悩みでした。
男性としてと言うより、結婚相手として選んだから仕方ないけれど、ちゃんと絵になるだろうか。
そんな心配をする中、牡丹の前に現れた画家は伸二でした。
愕然とする牡丹の横で、貴方桜庭伸二さん…?そんな有名画家がこんな僻地で!?と驚く学。
伸二は今やメディアに引っ張りだこの現代画家となっていました。
伸二から別れてからは芸術家祝いの情報も意図的に避けていた牡丹は、勿論何も知りません。
牡丹の心配をよそに、他人の振りを貫く伸二。
元彼に夫とのセックスを見られて描かれるなんて、と牡丹は心ここにあらずで学に抱かれます。
嫌いで別れたわけではない、だけど伸二の絵が成功するわけないと思っていたから見限ったのです。
そして自分の目は見事に節穴で、今やだれも文句の言えない人種となった伸二。
少しずつ声を漏らす牡丹に学は君こんなに濡れる子だったっけ?人に見られると興奮する変態女だったのかい?と尋ねます。
これは呪いだろうか、将来性が無いからと彼を捨てた私への、と考える牡丹。
あの頃よりも精悍さを帯びた瞳はまさに、研鑽を積んで一人で戦って来た逞しい雄の目。
今の自分はどんなふうに映っているのだろうか、つまらなく穢れた凡人の私は。
どうかせめて、醜く描いてほしい、あの頃の自分を黒く塗りつぶすように罰して欲しい。
そう願いながら、伸二に見られる中で牡丹は果てました。
牡丹おはよう、昨夜は凄かったね、あんな可愛い君を見たのは初めてだったよ、と言う伸二。
絵が届くまでには10日ほどかかると言われ、複雑な表情で牡丹はそう、と返します。
改めて伸二の情報をこっそりと調べる牡丹。
美術に関する情報を得ないようにしたのは、伸二が成功して居たら別れた自分の選択を後悔してしまいそうだったからです。
彼が成功して居なければこんな気持ちになって居ないくせに、と気持ちが過去に引きずられる牡丹。
そして遂に、あの日の絵が自宅に送られてきました。
牡丹とは思えないほど綺麗な女がそこに描かれ、少しも醜くなどありません。
恨んでもくれていない、彼はとっくに高みで私の事など割り切っているのだ。
そんな気持ちに支配されながら、結婚したばかりなのだから早く忘れなくては、と思う牡丹。
それから少しして、再び学は料金を払い伸二を呼びました。
ただ見てもらうだけでいい、暇ならスケッチをしていてもらうなどでいい、初夜の牡丹がまた見たい。
そう話し、誰かに見られる状況を経て新しい扉が開いてしまったんだと言う学。
また会えて嬉しいのか、後ろめたいのか、牡丹の身体だけが複雑にも興奮を覚えてしまいます。
なぜ複雑そうな顔一つ見せてくれないのか、あんなに愛し合っていたのに、戸惑うのも興奮するのも私だけなのだろうか。
伸二に対し、いつの間にそんな手の届かないプロになったんだと思う牡丹。
少しでいいから私情が見たい気持ちと、夫に疑われてはいけないという二律背反の想いが浮かんできます。
それから一年、伸二とは何の接点もなく、牡丹も旅館の研修で多忙な日々を送って居ました。
夫との性生活は無駄に充実していく中、イタリアの権威ある絵画対象に伸二の絵が選ばれたと一報が入ります。
受賞作品は牡丹というタイトルの、美しい女の絵でした。
それから、この旅館では新婚が初夜の際に利用すると、牡丹が直々に初夜の絵を描いてくれるようになったのです。
奇習愛9話感想
完全に別々の道を行くようで行けてないんですね…。
新しい扉が開いたと取るか元々の道に戻ったと言うべきか…。
うーん、深い内容でした。